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Novel
おいしそう
変人ウルと末期グリのおやすみタイム。

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「んー・・・」



がさ。



「・・・っん・・・〜」



ごそごそ。




「ん〜・・・、ウルぅ・・・?」


「・・・。」


「なんだよォ・・・」



静かな、部屋。
完全に覚醒していない意識。




ひたり、ひたりと、
胸板や頬、首元を触られて。


。。。さっきからヘンな気分なんですけど。




「・・・なぁ・・・」


「・・・。」



ぺたぺた。


最初は、誘ってるのかな、と思ったんだが。
暗闇の中、俺の身体のいたるところを触るウルの目は子供のようで。


何か興味本位で、楽しんでいるようだった。




ちなみに今まで、俺はぐっすり寝ていたワケだ。
違和感に目を覚ますと、隣で大人しく寝ていた筈のウルが、
横たわる俺の上に寝転んで遊んでいた(?)のだ。




起こしたか。
なんて言われて。


いやそりゃ起きるだろうよ。と返す。
てかそれより、さっきから何やってんすか。



「なあ・・・そろそろ寝させてくれよ・・・」


「お前は勝手に寝てればいい」



いやいや、寝れないから言ってんだろ。




それでもウルはぺたぺたを止めない。



「・・・襲うぞてめぇ」




がしっ。




シビレをきかせた俺は、ついにウルの細い手首を掴んだ。


やっとウルの目がこっちを見る。
じッ。。。と見詰め合って。。。


結局折れるのはいつも、俺だ。




するとウルはまた何か見つけたようで、
目線は俺の首元に移動した。


穴が空くほど見つめてから、
そっ、と人差し指をそこに伸ばす。




その仕草を見て、赤ん坊みてー、と思った。


ウルが指先でつついたのは、喉仏。



楽しそうなのでしばらく好きなようにさせてやるけど。。。
何かヒトに喉仏をイジられ続けるのってヘンな気分だった。



そういえば、ウルは喉仏出てないよな。
とりあえず男だけど、ほんとどこまでも女々しい体してる。



「喉仏、気に入ったのか?」


「ん。こりこりしてる。」


「そりゃそうだろ。」



ウルは喉仏を摘んだり指で擦ってみたり。
ヒトの身体なのをいいことに好き勝手遊びやがって。




はあ。。。



もうどうでもいいや、
俺は天井を見てため息をひとつ。




ウルが唐突にヘンな行動を始めるのには慣れてるし。
惚れた弱み、ってやつか。
いつも我慢してやる。



ウル、お前ってほんと、ヘンだよ。



俺は全てを諦めて、目を閉じた。


その時、





ぬる、




今まで触られていたトコロに、変な感じ。
濡れたものに撫でられたような。。。




そっと瞼を開けると。。。




「ウルさぁ・・・お前どんだけぇ〜・・・」




数年前に流行ったオカマの台詞を思わず吐いてしまうほど。
それは奇妙な光景。



ウルがぺろぺろと、喉仏を舐めていた。




ハタから見れば相当エロいその姿。
でもウルにはそんなつもりは欠片も無いのだ。




ちゅ、ちゅー




今度は吸われた。
むずむずする。。。


咳が出そうなくらいくすぐったい。





「ママのおっぱいじゃねぇんだぞぉ」


「んっむ・・・うまそうに見えたけど・・・まずい」


「・・・あっそ」




何か悔しいなあ。



ウルはすっかり飽きてっそっぽ向くし。
俺の首はヨダレですごいし。




そして何より。。。


俺の、もうガチガチなんだよな。
今にもはちきれそうなんだけど。



で、そのまま寝られるのがさ。
ゴーモンか何かかよ?



俺のコレ、どうすればいいんだよ!?




「ん・・・ぐり・・・」



ウルはのび〇君並の早さで夢の中へ。


擦り寄ってきて、
シャツの中に入って来た。



こいつの寝てる間に、よくする行動。



ヒトのシャツの中に侵入してきて、
一人だけぬくぬくして眠る。




そのせいで俺のシャツはすぐに伸びてしまう。


ぽこっ、と襟から顔を出し、
完全に向き合った状態で再び寝息を立て始める。



胸に直で触れるウルの身体。


コッチは逆に寒いんだよ、なんて一人で文句言ったりしてみるけど。



結局は、いつも許してしまう、アホな俺。


ウルに惚れすぎた、末期な俺。





下品ですみません〜♪
ただ喉仏って萌えるよね、って話。
オチとか無いですね。



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