捨てられない10title 10.大切なものは一つだけじゃなくてもいいんだ オレは大切なものを手に入れた。 これまで辛いこと、悲しいことたくさんあったがそれら全てを忘れさせてくれる光。 これ以上ない、オレの希望の光。 オレの人生の道しるべ。 だが、これ以上ないと思っていた光をオレは今日新たに手にする。 壊れないように。 傷つけないように。 失わないように。 そうっと。 慎重に抱えたぬくもり。 「小さくて軽いな」 「そりゃあ生まれたばかりだもの」 疲労があるものの、リナは満足げな微笑みを浮かべている。 今までとは違う。 母親の微笑み。 「軽いけど重いな」 今日からオレは父親になる。 「そうね」 この子が一人で人生という旅に立てるまで、その重さを支えて手伝って守る、大事な役割だ。 大変だけどすごく幸せな役割。 「頑張ってね、お父さん」 20090720 *あとがき ガウリナで自分は家族もの(といっても出産話ですが)は絶対書かないだろうなぁとなんとなく思ってたのですが、するっと話が浮かんじゃいました(;^_^A でも子どもが成長してからとかはそれこそ絶対書かないだろうなぁ 通りすがりAとか依頼人がオリジナルとかはあっても、リナたちの子どもとかそういう大事な立場のキャラクターを創作するのは好まないタチなのです いや、他サイト様のは平気なんですけどね あくまで自分では作りたくないのです とか言っていつかそういうキャラを創作して小説とかに出したりしてたら、「コノヤロウ」とか思いながら温かく見守ってやってほしいです(苦笑) [*前へ] [戻る] |