私立聖柳学園
4
………………イケメンだああああ!!!!
後ろでちょこんと縛ってるとか似合いすぎなんだよ!!
やっべ、かわいい
これは……確実に受けだな
なんて一人で頷いていたら
｢お前アホか!?何やっとるん!!!へたしたら怪我じゃすまなかったんやで!!?｣
おお、関西弁
関西弁受けか〜……おいしい!!
おいしすぎるぞ!!
おっといけない
よだれが出そうな自分を戒めて彼に向かって口を開く
｢あー………すまん、だけど、俺なら大丈夫だったから｣
可愛くないな自分……まあ、男に可愛いとか思われたくもないけど
なんて思いながら素直に感謝の意を示せない自分に心内で苦笑した
そもそも、この人が急に大声出すから落ちたんだけど
｢大丈夫って……お前なぁ、どんなに運動神経よくても危ないやろ？｣
う゛……綺麗な顔したイケメンが心配げに顔を歪めている……
犬に例えると耳と尻尾をたれさげてしょぼーんって感じだ
もう悪態とかつけねーじゃんか!!!
｢……あー、そうだよ……な、次からは気を付けます｣
気恥ずかしくてうつむきながら言う
ーーーっ
こんな素直に謝るのとか久しぶりすぎてかなり恥ずかしい
｢お？あ、ああわかってくれればええんやけ…｣
｢亜唯ちゃーーーーん!!｣
彼の言葉を遮ってこれまたイケメンが彼に抱きついた
うおおおお!!
なにこれ萌える!!!!
写メ!!
携帯どこだよおおお!!?
｢っ!!ちょ、瀬!!?何するんや!!!!!｣
おお、焦ってる焦ってる
顔が少し紅潮してるな
うはっ萌える!!
｢亜唯ちゃんを見つけてこの俺が黙っていられるわけないでしょ｣
ニコニコとまさにその文字通りにいい笑顔を浮かべる綺麗な人
｢せやかていきなり抱きつくな!!｣
頬擦りされたり体触られたりして真っ赤な顔で引き剥がす
ああっ
勿体ない
｢てか、君誰？｣
ふと引き剥がされて落ち込んでいたイケメンが俺の方を見てきた
｢あ、せや、まだ名前も聞いとらんかったな｣
少し落ち着いてきたのか頬の赤みがへった彼が俺は………と続ける
｢俺は星条亜唯っちゅーんや｣
よろしゅうな
と微笑う彼…亜唯はお前は？と言ってくる
｢俺は城宮颯だ、こちらこそよろしくな｣
そう言うと亜唯は嬉しそうに笑ってくれた
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