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私立聖柳学園
現実は小説より萌なり


光の反射で様々な色に変わる綺麗なオレンジがかった髪は無造作に、だがほどよい感じでまとまり、前髪を軽くピンで横にわけている
顔は中性的に整っており
制服は軽くくずして着こなして
チラリと見え隠れする鎖骨にあらぬ妄想を抱かせる


更には妄想だけに留まらず実際事に及ぼうとする不埒な輩がいることも事実であり………

周りの友達や親衛隊のメンバーには絶対に1人で出歩くな

そう言われていたにも関わらず
今現在彼―颯はわくわくと瞳を輝かせながら正門がよく見えるところから顔を覗かせていた

勿論1人で



うはぁああああ!!!!!!
待ってました待ってました待ってましたぁああああ

王道転校生!!

いやまだきちんとわかったわけではないが
こんな中途半端な時期に編入してくる奴が普通いるか!?しかもテストはほぼ満点ときた!!!!!

こんな奴普通いないだろ!!!!

それであれか!?門になかなか入れずによじ登っちゃったりするのか!!!??

ぶはぁ!!!!!!

「………言うとくけどな、颯……今の全部颯も当てはまるやろ……」

呆れた風に言う亜唯ちゃんなんか気にしませ………………んん?え?

「は、え、ちょ!?なんで亜唯がいるわけ!!?」

さっきまで確実に1人だったはず………
なんで!?まきそこねたか!!!!


混乱してる頭で必死に考えようとするがまったくわからない


「自分もう1年は一緒に居るんやで?颯の居りそうなとこなんてお見通しなんやけど」

クスクスと笑いながらそう言う亜唯に颯は「まじか〜」と言いながら笑い返した

そんなほのぼのした空気の中話し声が聞こえた


「君が………編入生の柳宮悠斗君?」


!!??
なん…だと!?

登場シーン見逃した!!!!!
まあだが大丈夫だ問題ない………だって見てよ!!!あの分厚い眼鏡にいかにも鬘………って感じではないけど顔が隠れるくらいの黒髪!!!!!


よくある王道小説ではもっともっさりマリモみたいになってるパターンも少なくないけど

俺的にはこっちの方が好感が持てるな


「……は、はい」

「そんな緊張しなくてもいいよ」

緊張しているであろう彼に副会長である瀬はそう言って微笑んだ



こちらをチラと見て…………え?

彼の頬に手を添え顔を重ねる

こちらから見えればキスしていると見える状態

「………っ」

隣で亜唯が顔を歪ませているのを横目で見る……が

俺はこう叫ばずにはいられなかった…………っ!!!



「王道キタコレーーー!!!!!!」

拳を作り両手を高くあげガッツポーズをとる


王道君がびくっと肩を揺らしていたが気にしない





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