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それは、まだ真奈が呂布と二人きりで旅をしていた時の事。
既に真奈は人を殺す事にそれほど抵抗を示してはいない時期で、ホウ徳と共闘する前、ソレは起きた。





「ハァ、ハァ……」
「へへっ、観念したようだな」
「ッチ。(油断したっ!)」
その時、真奈は少しばかり油断していた。
殺す事に慣れて来た、というので少しばかり無理をしたのだ。
その結果、剣を奪われこうして追い詰められる羽目になってしまっている。
呂布は離れた場所で真奈の目の前にいる敵以外を相手にしているため、こちらへの助けは望めそうも無い。


「随分好き勝手してくれたなぁ?お嬢ちゃん。お仕置きをしてやらねぇとなぁ」
ドスッ
「グッ!」
男はいきなり真奈の腹を殴りつけて来た。
急だったので、かわす事も防御を取る事も出来ず、真奈の意識は薄れていった。



この頃、既に真奈の存在はその筋では有名になりつつあり、中には欲しいと思う者もいた。
呂布が真奈を常に傍に置いている事も彼らの欲望を増幅させる一因となった。
今回、男が真奈を気絶させたのは実は真奈の捕獲が目的であり、真奈を無事手に入れるためにこうして呂布と離れるよう仕向けたのだ。
もちろん、真奈も呂布もそんな事等知らないが。


男は意識を失った真奈を抱き抱え、急いでその場を離れた。
呂布に見られていないか周りを気にしつつ。




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あきゅろす。
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