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死体を避けながら呂布の後をついて行くと、一本の木に赤兎馬が繋がれていた。
「赤い…」
呂布「赤兎馬だ。こいつで近くの村まで行く」
「大きい…(景ちゃんの馬より大きい)」
大柄な呂布を乗せているだけあって、赤兎馬は普通の馬よりも大きかった。
恐る恐る近づいてみる。
気性が荒い感じがしていたが、意外にも赤兎馬は真奈になついたようだった。
呂布「(オレ以外の人間になつくとは…)乗れ」
「え?乗り方知らんのやけど…」
呂布「ッチ。手間の掛かる…」
そういうと、呂布は赤兎馬に乗り、上から
ヒョイッ
と真奈を抱き上げた。
「!?」
突然の事に思わず真奈は呂布にしがみつく。
呂布「そうやってしがみついていろ」
片手で真奈を支えながら呂布は赤兎馬を走らせた。






いつの頃からか、ある夢を見るようになった。
その夢はいつも朧気で、目が覚めるとすぐに忘れていた。
だが、その夢を見た後はいつも苛立ちを覚えた。
何故そう感じるのか、全くわからなかった。
今日、真奈を見るまでは――。






この辺りにいる山賊の討伐を依頼され、赤兎と共に山賊を斬っていった。
数人ほど逃したらしく、赤兎を待たせて後を追った。
追い付いたと思えば、急に人影が増えた。
明らかにこの国とは違う服装、考えの見えない表情。
夢の内容を思い出した。


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あきゅろす。
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