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跡「……成る程。いいぜ、これで俺とお前は共犯という訳だ」

仁王からの提案は、普通に考えると“間違い”の部類に入る。
だが、その提案を実行しなければ俺の望みは一生叶わない、という事も理解していた。
だからこそ、俺は仁王の提案に乗る事にした。
俺も仁王も…何より真奈が抜け出せない、その提案に。



どんな事をしても手に入れたかったんだ――







その日、跡部と仁王はその考えを実行に移す事を決めた。
この先各々の心に大きな歪みをもたらす、世間一般では受け入れられる事の無い考えを。
それをしたからと言って真奈が自分だけのものにならないのは良く分かっている。
“それでも”……



跡「……で、いつやるんだ?」
仁「もう少し時間をあけた方がえぇ。時間が経っとれば経っとるほど上手く行く」
跡「成る程な…」




二人は知らない。
真奈が呂布との肉体関係から縁を切った事を。

跡部は知らない。
その選択が自分を“帝王”で無くす事を。

仁王は知らない。
その選択が結局欲しいものを一番遠ざける事を。






真奈は知らない。
二人が狂おしいほど自分を深く愛している事を。




結局、誰も知らなかったのだ。


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あきゅろす。
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