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ACT.10「赤く染まる第一歩」※



真奈がこの世界に来て二週間経った。
その間も呂布は毎晩真奈を抱き、その体を貪った。

この二週間、昼は街へ移動、夜は宿屋か野宿という生活をおくる中、真奈はこの世界の様々な情報を得た。
この世界はゲームとも歴史どおりでも無い、全く別な世界である事。
呂布は用心棒をしたり、山賊や盗賊を倒してお金を稼いでいる事。
そして、呂布自身もそういった輩から賞金をかけられていて命を狙われている事――――





その日も、前の晩の激しい行為によるダルさを我慢しながら真奈はゆっくりと体を起こした。
「んっ………」
隣にいる呂布が寝ている事を確認すると、真奈は簡単に服を着て、宿屋にある風呂場へ向かった。






「ふぅ………」
いつも行為の最中に真奈は意識を飛ばしていたため、毎回中出しされた後の後始末を出来なかった。
呂布もそういった事をするような人物ではない。
そのため、真奈は呂布よりなるべく先に起きて宿屋の風呂場で自分の体内に残るものを始末していた。




(景ちゃんと仁王…どうなんかな?もしうちみたいにこの世界に来とったら…)
この戦や争いで満ちた世界。
怪我をしていないだろうか…
最悪の場合も考えてしまう。
だからこそ、ここに来たのは自分だけであって欲しいという気持ちが強かった。
二人がこの世界で苦しむかもしれないと思うのが怖かった。






そんな事を考えていると、呂布が起き出す時間が迫っている事に気付く。
「そろそろ戻ろか…」


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あきゅろす。
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