[携帯モード] [URL送信]

FATE【6万キリリク】:二人の大将の休暇【完】
A†昼のゆかり† 1頁
太陽は東の空からもうすぐ真ん中までに来る・・・


 朝練で二人の大将は身体を動かした。休日でも朝練は欠かせない行事。


 汗を洗う為に、フォアナックス大将は近くにある川に思いきり浸し、水の冷たさに身体を少し冷やしたら、もう一度家に戻り、普通の紫色のガウンを着る。


 一方、ワーヤス大将は水帝国の街から、外に飛び出した。海底にある街の空間から出ると、外は海の水。

 水帝国の民にとって、海水の中にいる時に全ての緊張感が溶けてしまう。


 海水の中で掻いた汗も流され、身体中に水の力が入ってき、ワーヤス大将は生き返ったと感じた。


 ワーヤスは水竜殿がある水帝国の中央から、南の方へ行く。


 中央から離れた水帝国の南部は、中央の街と同じように海底にある空間である。

 水帝国の民であれば、海水の中に住んでも、問題は無い。だが、昔の水王がわざわざ海底に地上の空気と同じ空間を作ったのは、他の帝国の民の為であった。


 各帝国の空間ではその帝国の魂の力が満ち溢れている。炎帝国の民は炎の中に住んでも問題はない。むしろ、彼らにとって一番快適な生活である。


 それで、昔の四王はそれぞれの民が互いに通える為に、街の空間は地上の空気を使うと決まった。


 
 水帝国の南部は、賑やかな中央の街と違い、ここでは静かで高齢者等が住んでいる海底の町。



 ワーヤス大将は町の地域の空間に入ると、濡れた服と身体は乾いた。これも一つの水を操る者の力。力が強ければ強いほど、自由で簡単に操れる。



 水帝国の大将はある一階建ての小さな別荘の前で止まった。扉を叩くと、その中から女の老人が出てきた。

 彼女はワーヤス大将を見ると、しわがいっぱいある顔が非常に嬉しくなり、両目から涙が出てくる。


 「ワーヤス大将殿!」彼女は嬉しそうに水帝国の大将の名前を呼んだ。


==4月15日更新==


[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!