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FATE[番外編]:二人の大将【完】
†A二人の少佐1頁†
 あの日から、二八〇〇年の時間が一気に流れ、水帝国の水王チャナックと炎帝国の炎王ラーナスの間の戦はまだ収まらない。


 逆に、ディバー土王はこれまでの土王と異なり、ゼファー風王と仲が良いという噂は四帝国の間では噂になっている。


 それで、風帝国と土帝国の激しい争いはなくなった。むしろ、土帝国は炎帝国の同盟軍として、水帝国の軍と争うことが多くなってきた。


 腕の良い者の名前はいくつかあったが、最近よく戦略会議に上げられる者は、『フォアナック少佐』である。


 四八〇〇歳で、すなわち、五千歳にもなっていないという若さで、四帝国歴史上最少年の少佐となったばかり。

 その年齢は、以前四九〇〇歳で水帝国の少佐になり、四帝国歴史上最少年の少佐であったワーヤス大将の記録を破った。


 二人の少佐二四〇年という僅かな年の差であり、少佐になる前に手腕もほぼ同じレベルと言われているが、尉官の時代に二人はいつも戦略の方に任され、または、別のところに回された為、直接に闘う機会はなかった。


 しかし、今度の戦争はやむを得ぬワーヤス少佐の軍とフォアナックス少佐の軍は前兵として、激しく争うことになる。

 
 「少佐、敵は我々の領域に入っています!」一人の兵士は走り、ワーヤス少佐に伝令を述べた。

 「良い。土帝国の奴らに我々の軍の力を思い知ってやろう!俺も先頭に出る!」


 銀色の鎧兜をかけているワーヤス少佐は、茶色の愛馬に乗り、自分の部隊とともに、戦場に行く。


 戦場に着くとワーヤス少佐は、彼らよりも早く着いた第一水帝国の前兵が全滅されたのを目にした。死体は海水に浮かんでいる。


 「リーマ中佐の部隊はやられました!」と周りの兵が叫んだ。

 
 向こうの軍を見ると、疲れという気配もなく、何故こんな優れたリーマ中佐の部隊が簡単に全員全滅されたであろうかとワーヤス少佐は考え込んだ。


 すると、ワーヤス少佐はあることに気付いた。

 ここは水帝国の帝国境に近い場所。剣に刺されば、青緑色の鮮やかな色は死の色に染まったはず。だが、今の海水は全く色が変わっていない!


 すなわち、この海岸の近くには罠が仕掛けられたに違いない。


 「皆!全員飛べ!!!馬も、そして、飛べない者も一緒に飛んでいけ!」ワーヤス少佐は叫び、愛馬と一緒に宙に浮かぶ。


 その瞬間に鮮やかな色だった海水は全部なくなった。砂浜のところから、何人の土帝国の兵が剣と一緒に現れ、驚いた馬や逃げ切れなかった兵を全員殺した。


 土帝国の作戦は、砂浜を遣い自分の身体を隠れ、水帝国の兵は自分の領域として安心しているように偽物の海水まで作りやがった。


 ワーヤス少佐が早く気付いたおかげで大半の兵士らは逃げられたが、およそ四分の一の部下を失った。にしても、ワーヤス少佐の桔梗色の瞳には恐れが無い。


 「出やがったな!丸見えだから問題ない!アイツらを全滅しろ!俺とともに来い!」ワーヤス少佐は部下に叫び、剣を出し、下にいる土帝国の軍に向かった。


==1月4日更新==


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