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FATE[番外編]:風王の幼い頃【完】
†A約束の崩壊† 3頁
お日様が空からなくなった。

切ない紫色の瞳が眠っている小さな体を眺めていた。

涙の跡がついている頬を見、土帝国の王子がゆっくりと柔らかい金色の髪を撫でた。

触られた瞬間、ずっと待っていたアルタイルが目覚めた。
「バス…兄上…いついらっ…しゃったんですか?」まだはっきり目覚めていない声で挨拶した。

バスは答えずにアルタイルを抱き上げ、翡翠の椅子に座れ、アルタイルの耳元で囁いた。

「アル、遅くなって、ごめんなさい。もうそのまま寝てもいいから。今日ずっと君のそばにいる。君が起きるまで」

大きく暖かい腕の中に抱き締められたアルタイルが気持ち良く、しばらくの時間で再び眠った。

 バーナッドは安心して自分の腕の中に眠った小さな風帝国の王子を見つめた。相手を起こさないように気を付けながら、もっと強くアルタイルを抱き締めた。

バーナッドの目が悲しく泣きそうであった。

少し辛くなったか、小さな体は少し辛そうな声を上げた。

「う…うん」目はまだ閉じたまま。

バーナッドはその反応を見ると、力を抜いたが、まだ小さな体を抱いている。

今日は満月。空は明るく、月の光がアルタイルの金髪をもっと輝かせた。バーナッドはその輝きを見ながら、アルタイルの頭を撫でた。


その時、内苑の入り口からある人影が現れた。

入り口には大きな木があるため、満月といっても、上手く見られない。

しかし、バーナッドはその人をよく知っている。


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あきゅろす。
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