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FATE[番外編]:風王の幼い頃【完】
†B気持ちの奥† 4頁
その日から一週間後、バーナッドが内密に風帝国の風流殿に入った。

昔から他の帝国のお城にに入る度に許可をもらわなければならないが、バーナッドは子供の時から特別にゼファー風王から許可をもらい、自由に入出ができる。

皇太子になっても、その許可はもとの通り。

「バス兄上、皇太子になったんですか?」庭の中で相変わらず待っていたアルタイルのはじめの挨拶であった。

「うん」バーナッドが頷いたが、少し目をそらせた。

「おめでとうございます!バス兄上なら、絶対に立派な土王になります!」キラキラで純粋なエメラルドの瞳が今バーナッドにとって眩し過ぎると感じた。

「アル、これから短い時間しか君と遊べなくなる。それでも良いと思うのか?」バーナッドがイキイキしているアルタイルを収めるために言った。

 その言葉は有効で、アルタイルがいきなり凹んだ。

 「それは…嫌です」小さな声が呟いた。

 土帝国の皇太子がそれを見て、自分の言葉に罪悪感を感じ、幼いアルタイルの頭を撫で、話した。

  「忙しくなるのは確かにさぁ…ただアルとの約束を守るよ。一瞬だけでも必ず毎週絶対ここに来る」


……

 バーナッドの約束は嘘ではなかった。

しかし、運命の馬車が再び動き始めた。

バーナッドが土帝国皇太子になってから、二年間経った。

閏年儀式に参加した新土王が風王に「殺害された」というお知らせが土王帝国に届いた!

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