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FATE【BL】
第15話†風王の懲らしめ†
青い空にもう一つの帝国があり、空全体を占められているのは「風帝国」である。

中央にある巨大な緑色の「風流殿(フウリュウデン)」が太陽の光で輝いている。エメラルドから作られたお城は空の色と似合っている。

そのエメラルド色はアルタイル風王の瞳とそっくりな色である。

しかし、土王にとってはいくら風流殿が美しくても、今寝ている瞳は世界で一番美しい。

風王は細い体のレイサックと違い、たくましい体を持っている。でもバーナッドとラーカインを比べれば、まだ細い。

「目が覚めましたか?」低い声で目を開けたアルタイルに挨拶した。紫の瞳と緑の瞳が見合っている。

「ここはどこ?ラーカインは?」風王はまだ意識をはっきり戻らない状態だが、ラーカインのことを思い出してすぐベッドから上がった。

その瞬間強い手から引かれ、またふわふわのベッドに転んだ。


「ここは風帝国でそなたの寝室です。そなたはそのまま寝なさい。いくら止めてもそなたは行きたいと言ったから、大きい問題になったでしょう」

風王の怪我に心配で言ったが、相手はその意志が分からなかった。

「ラーカインめー、絶対ぶっ殺す!ロスはそこまでやられた。あ?ロスは?」

アルタイルの意識はだんだん戻った度にラーカインへの怒りが浮かんだ。
 
しかし、それはそれで後で復讐しても良い。レイサックの具合の方が風王は一番気になっていることであった。

「あの新水王のことなら、心配する必要はあるまい。フォアナックスはちゃんと水帝国に送ります。水帝国の医師は手当をしているはずです」

バーナッドがいつものような冷静な声で答えたが、心の奥に痛んだ。

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あきゅろす。
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