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FATE【BL】
第13話 3頁
骨が折られた音…

腕の骨がラーカインの強力で折られた。

その苦痛にレイサックは耐えられなかった。

「ああー!!」うめき声をあげたレイサック。

「おやおや。レイサック、ここまでだけか?早いね。俺は貴様の手足全部を折れるつもりだったのに。これでもういい?

誰が貴様の主?

貴様は誰のモノ?

言え!」

ラーカインはレイサックのあごにそっと手を与え、人差し指で彼の美しい顔を上げた。


だが、レイサックは答えの代わりにゆっくりと頭を振った。それはラーカインを刺激させるしかない。炎王が折れた腕に強く押した。


 「痛い!!!」レイサックは再び叫んだ。

「いい子にしたら、ご褒美をあげる。答えろ。貴様の主は誰?」同じ質問を繰り返した炎王。


そこまで拷問しても、レイサックはまだ黙り続ける。


その行為はラーカインの慈悲の限界に至る。炎王の心の炎に、再び火を付けられたようである。彼は大き鉄桶に向けた。


大きな桶でその中に沸騰している水を無視し、その下に置いてある鉄棒を火から取り出した。

炎王にとってその赤い鉄棒は普通の棒と変わっていない。

しかし


水王にとっては…

 ラーカインが慌てずにその鉄棒をレイサックの顔に近づいた。熱さはレイサックの肌に伝えた。

「もし俺は水帝国族である貴様にこの熱い棒を与えたら、どうなるか?想像したことがある?」ラーカインは冷笑しながら問った。

痛みと傷のせいでレイサックは頭を振る力もなくなった。残っているのはディープ・ブール色の瞳で、ラーカインをぐっと睨んだ。


その目は「死んでも諦めない」という意味であった。


「俺は貴様の目が読める。では、やってみよう。この熱い鉄棒を水族純血を持っている水帝国の王である貴様にかけたら、どうなるだろう?貴様の雪のような肌にはもったいないなー」

ラーカインはゆっくり喋りながらレイサックの血だらけの胸に軽く触った。


「これは貴様の最後のチャンス。貴様の主は誰?」炎のような瞳はレイサックを見つめた。

レイサックの答えはその深い青色の瞳と沈黙。


それを見たラーカインは一つため息をついた。

「だから、貴様には仕置きが必要だ。一つ教えろ。このような頑固な行為はアルタイルめーには効くかもしれないが、俺には効かない!」

と、炎王はその赤く熱い鉄棒を強く水王の胸にかけた。


水帝国の王族であるレイサックは、その熱さは胸だけではなく、全身の隅々までに針で刺されたような痛みを感じた。それは火傷の痛みはまだ含めていない。

死んだほうがいいぐらいの苦痛。

レイサックは思わず、うめき声を上げた。その痛みを耐えられずに、ラーカインの笑い声がだんだん遠くなり、気絶した。

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