[携帯モード] [URL送信]

FATE【BL】
第12話 2頁
 レイサックが連れて行かれた場所は城の地下にある牢獄であった。牢獄の中はいくつかの部屋があり、城の地下にあるため暑さは地上の3倍ぐらいである。


水王にとって、この空気は重く、息苦しく、蒸気も大量にあるためよく見えない場所であった。彼は空気の中に硫黄と血の臭いがし、壁を見つめると、血の痕が見えた。それはこの中の囚人たちが虐待されていた証。


無理やりに連れて来られ、レイサックの傷はまた痛くなった。


「なぜオレをここに連れてきた?」レイサックはラーカインから振り払おうとしているが、無理に決まっている。


「黙れ!大人しくついて来い!」今朝の優しさは見えなくなった。炎王はレイサックを牢獄のもっと奥の方に連れて行き、最も奥にある牢屋に着いた。


 その牢屋には一つの鉄の扉しかなかった。ラーカインはレイサックを握っていない手でその重そうな扉を一気に開いた。


ガン!!!!



「は!」この牢屋の様子を見たレイサックは驚いた。


四角の牢屋…

扉以外何もない…

蝋燭の光に照らされた壁に大きな鉄の鎖…

鞭…

大きな鉄桶の中で沸騰している水…


牢屋の中に仮面を着けている兵士が2人いる。上半身は裸で全ては傷の痕だらけであった。


「入れ!レイサック!」ラーカインはレイサックを握っている腕を引いた。だが、レイサックは抵抗した。


 「いやだ、オレはこの中に入る必要がない」水王は自分が今から行われることに悟った。


「俺が入れと命じた!捕虜王」炎王はレイサックの体を引っ張った。

 
レイサックの身体が牢屋に入った途端、仮面を着けている2人の兵士がレイサックの体に駆け寄り、強力な力で彼を壁に押し付け、炎の大将から奪った鎧を脱がせた。


 レイサックの体を覆いているのはラーカインの寝室からの赤布だけになった。



 そして、二人の兵士は水王の手足を鉄の鎖でしっかり繋いだ


その手際でレイサックは何も装備せず、完全に捕えられた。


 「これは何だ?!キサマ!オレを放せ!」レイサックは叫んだ。心の中に浮かんでいる恐怖を必死に抑えている。


 「貴様に教えてやると言っただろう?俺の『モノ』でありながら俺に逆らった罰を与える方法を貴様に教える」

ラーカインは手の近くにある鞭を持ち、牢屋にいる2人の兵士に命令する。


「お前らは外に出ろ。俺はコイツに用がある」


 二人の兵士がお辞儀をし、牢屋から出ていた。

[*前へ][次へ#]

10/21ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!