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FATE【BL】
第10話†地獄での天国†
東の空からだんだんと色が変わった。太陽の光の線は炎帝国の暑さを増加させる。

この暑さは水族にとって体の毒である。一人でベッドの上に寝ているレイサックはもう寝ていられなくなり、深い青色の瞳は目覚めた。起きた途端に、まず周りを見、大きい寝室の部屋に自分しかいないと確認し、ベッドから降りようとした時

「う・・っ・・痛い」お腹にやられた傷だけではなく、最も痛いのは腰と身体の後ろである。レイサックは我慢し、ベッドから降りられた。


そして、自分の状態を見て、情けない顔をする。

今丸見えで、お腹に昨日からされた傷はまだ残っており、自分の力で治そうとしたが、やはり完全に治れない。立てる力すらに残っていない。

 
でもその傷はもう重要ではない。


重要なのはムリヤリに侵入された体の中央である。

 
ベッドの上に赤色の布でカーバしているが、血が付いているとは見ればすぐ分かる。自分のお腹の傷からの血もあるが、後ろからの血も付いているはず。


レイサックにとって自分の誇りは完全に破られた。もう一つも残ってはいない。

 
昨日のことはまだ頭の中から離れない。レイサックは布を強く握った。服は全てラーカインが破られてしまったため、レイサックはその布を服の変わりに使った。


「情けない…男として、王として、情けなすぎる!」レイサックは自分と言った。泣き声なしで禁じ得ない涙だけを流した。

しかし、その姿は一人の目からは見落とされなかった。


「もう起きたか、レイサック?」ラーカインの声は今までと違い、柔らかく水王に挨拶した。

炎王はもう着替え済みで、王の服装を着ている。欠いているのは炎王の赤水晶王冠といつも着ている炎の鎧である。


「出て行け!」レイサックは叫びながら自分の涙を拭いた。炎王には絶対涙を見せないと決めた。


「この寝室は俺の部屋。で…俺を出させるは違うだろう」ラーカインは普通に喋ったが、声は甘く感じた。


「ならば、オレが出る!」彼は自分の痛みを我慢し、唇を噛み、赤い布を自分の体を巻き、ゆっくりで部屋から出ようとするが、扉に着くまでにラーカインは遮った。


「こんな状態で出るつもり、レイサック?恥ずかしくないか?考えてみろ。水帝国の新王は炎帝国の王の寝室から出た。更に、『裸』で…いい噂になるだろう。俺には問題ないけど、オマエには悪いと思う。見れば、誰か受けるか誰か責めるかすぐ判断できるんだから」


レイサックを「貴様」の変わりに「おまえ」と呼び始めたラーカイン。赤い瞳は相手の反応を楽しく観察している。


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