FATE【BL】
第40話†炎帝国の反乱†
ラーカイン炎王が留守していた間に、反逆が起こった・・・
ほとんどの反逆者は、ラーカインが炎王になった時に殺された者の親戚である。突然病死したラーナス炎王の後継者は、無論、以前正室の嫡子で皇太子であるラーカインに間違いはないと炎帝国の市民が思っていた。
けれど、ラーナス前炎王の女遊びは非常に有名で、側室だけで百人以上。また、側室として受け取らずにただの遊びとしても大勢であった。
ラーカイン皇太子の兄弟は百人以上もいるであろう。ただ、正室はラーカインの母上しかいなかった為、側室の王子らは候補にはならなかった。
しかし、ラーナス前炎王はたった一人の二歳年下の弟がいる。名は『ルーナス』。
ルーナスは普段、炎帝国の南の領域にある王族の城に住んでいる。二人は仲の良い兄弟。よく知られた名前は『四帝国の最悪な兄弟』とも言われる。
彼ら以外の命は玩具として扱い、つまらなくなった容赦なく殺す。血を見ることが好きだが、死ぬ前の苦しみの方が好みである兄弟。
それでも、『最強な兄弟』とも言われている。この兄弟が力を合わせれば、誰にも負けないと四王の間でも認められている。
ルーナスは自分の兄の死についてずっと疑っていた。元気なラーナス前炎王は病死になったわけがないと確信した。だが、毒の検査をしても、何も見付からなかった。また、傷なども見当たらない。
当時、まだ若かったラーカイン皇太子を応援するよりも、頼もしいルーナスを応援したい貴族らの方が多かった。正しく言えば、説得していったのはルーナスであったから。
それで、邪魔者であるラーカイン皇太子を暗殺しようという企画を立て、ラーカインが一人で会議室へ来るようにと呼び出した。
だが、ラーカイン皇太子は彼らの行動を全て把握し、自分を支援している兵たちを呼び、会議室の周りに身を隠れた。
すると、二十人の相手が全員剣を出したその瞬間、合図を送り、ルーナスも含め、会議室にいた者を全員殺した。
今回の反逆者の指揮者は、主にあの時の親戚であった。また、彼らはルーナスの長男『ルース』、すなわち、ラーカインの従弟を炎王として支援する。
三千二百歳のルースは正真正銘の炎の王族である。ルーナスは反逆者として始末されてから、彼の家族は正式上王族から外され、全員『鳳凰殿』に出入り禁止された。
それで、たとえルースは炎の魂を持っていたとしても、鳳凰殿の中にある魂を開放するための部屋に入れない限り、解放することは不可能である。
けれど、炎の魂を開放出来れば、ルースは炎王の後継者としての資格を全て揃っている。
更に、炎帝国の市民だけではなく、恐らく四帝国の者を驚かせたのは、その反逆者の指揮者の一人は、炎帝国の大将『フェガー』である。
==2月1日更新==
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