FATE【BL】
第6話 2頁
レイサックとラーカインの競争は続けている。他人から見ると、それは大人と子供の遊びみたいな競争である。
レイサックの細い体からは血がまだ流れており、必死に戦っている。一方、騎士のような逞しい身体を持っている炎王は、レイサックの攻撃を軽々と防御しながら、水王の真剣さに笑っている。
だが、ここでラーカインの遊びは終わった。
レイサックは残っている全力で「水の波」をラーカインへ放った。
水の波はラーカインの炎のバリアーをすり抜け、ラーカインの右目の近くに小さな傷を付けた。
傷から僅かな血が流れてきた。
ラーカインはゆっくりと右手で、自分の血を拭いた。赤い瞳は今までと比べ、何倍も赤くなってきた。レイサックはこの状況を見て、少しおびえた。
「貴様、俺に血を流させるとは…勇者だな。」
ゆっくりしゃべるが、声から怒りはだんだん増えているとは子供でもわかる。
「もう遊びは終わりだ」ラーカインは話し終わった瞬間、炎王の手から赤い光が出て、その光の狙いはレイサック!
レイサックは水のバリアーを作ったが、全く効かなかった。その光の全ては水王の身体を襲撃した。
「あっ!!!!!」レイサックは痛みに耐えられずに、叫んだ。
「今回ばかりは10層のバリアーも効かないぞ、チビ王。貴様はまだ俺の相手にはならん」
今レイサックの力が残っていない。
体も指一本でも動けない…
彼はラーカインがだんだんと自分に近づくように見えた。
「いいや…そうじゃない」レイサックが自分と話した。今、彼が浮かび、ラーカインの腕の中に入った
今、炎の目は彼を軽蔑し、唇は微笑んでいる。
ドーツ
この音は…
炎王が持つ剣をレイサックの腹部に刺した音。
ゲホゲホ!!
レイサックは口から血を大量に吐き出した。
ラーカインはその血を自分の手で受け取り、自分の体に浴びた。それはレイサック水王の最後の風景であった。
レイサックは、ラーカインに抱擁されたままで意識を失った。
「心配するな、急所には刺していない。貴様にとって、そのまま死んだほうがいいかもしれん。しかし、貴様はまだ俺と約束を果たしていない。レイサック、貴様は俺の『奴隷』となる」
ラーカインは大きい声で笑った。
その瞬間、アルタイル風王は神殿の中央に突入した!!
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