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FATE【BL】
第5話 2頁
「キサマは黙れ!オレ一人でキサマを倒す!そして、オレの帝国を取り戻してやる!」

レイサックは大胆な言葉を言った。彼は鬼畜のような炎王に気後れせずに答えた。


「言ったとおりにやってみせると良い、チビ王!貴様に忠告したはず!俺に対する無礼な行動は許せん!」ラーカインの赤い瞳はより濃い赤色になってきた。


「もうすぐ貴様が血だらけになる姿が見られる。俺はもう見たくて堪らない!忘れるな、チビ王。貴様が俺に負けたら、俺の『奴隷』となる」
  
ラーカインはもう一度条件を確認した。

「オレは忘れない!キサマも忘れるな。オレが勝ったら、水帝国を独立させる約束だ」
 
お互いに今回の競争の条件を確認したあと、ラーカインは土王と風王に叫んだ。 

「ふふ…忘れないさ、チビ王。バス、アルタイルお前たちは棄権したのだから、魂の水晶を使う必要ないだろう。始めろ!俺はコイツを八つ裂きにするのを我慢できん!!」

楽しそうに見える炎王。彼の周りに炎の力が浮かび、赤いオーラのようにラーカインの身を囲む。

「いつでもいい!来い!」レイサックが固く決意した声で答えた。

しかし、レイサックは気付かなかった。

それはアルタイル風王の気持ち。彼の心は親友である若水王が心配で、壊れてしまいそうだ。

儀式前の一ヶ月、アルタイルは一生懸命レイサックに剣と力の使い方を教えた。

レイサックの手腕は前より上手くなってきた。けれど…今のレイサックはラーカインには勝てる道が無い。

ラーカインは4王の中で、一番強い力を持つバスと同じぐらいの力を持っており、鬼畜で、血と争いを渇望している。


この一か月、アルタイルは何度もレイサックを止めようとしたが、水王は頑固で、聞く気もなかった。


今アルタイル風王ができることは、ただ応援するしかできない。「応援」というより「怪我を最少にしてほしい」と願っている。

心配しているアルタイルはある視線に睨まれることに気づかなかった。

その視線の主は紫の瞳を持っている「バーナッド」土王である。

「それでは、はじめ!」バーナッドはラーカインとレイサックの競争の始まりの合図を告げながら、アルタイルを神殿の中央から引き出した。

バーナッドの合図が終わった瞬間、レイサックはラーカインを狙い、剣を突き出した。

それは素早い行動とレイサックは思っているが、ラーカインにとって、その行動はあまりにも遅かった。


ラーカインが少しだけ身体を捻ると、レイサックの剣は空を切り、バランスが崩れた。

レイサックは倒れる寸前、誰かの手に自分の身体が支えられていると感じた。。

驚くべきことに、その手の主はラーカインの手であった!

その以外な親切さに戸惑っていると、レイサックの身体が燃え始めた。その発火は「ラーカインの手」である!!

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あきゅろす。
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