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FATE【BL】
第31話 5頁
 バーナッドはアルタイルの答えを聞き、真剣な表情から笑顔に変わった。


 「では、一緒に参りましょう」土王が手をつなごうとしたが、風王はその手を触らなかった。


 「勘違いするな!臨時休戦だけだ」風王は愛馬を駆け、レイサックとラーカインがいる場所に近づく。その後ろに、バーナッドはほっとした顔で、追いつける。




 突然の様子が変わった二王に、その近くにいる風帝国の大将が主に伺う。


 「王。何をなさいますか?」ゲレル大将は軍馬を駆けて近寄りながら、後ろに風王を追いつけている土王を観察する。


 「いや。何もない。臨時休戦だけだ。ゲレル、兵の指示頼む。俺は今ロスを見に行く」風王は風帝国の大将に告げる。


 「御意」ゲレルは頷き、指示している軍に戻った。



 
 アルタイルは、レイサックとラーカインが戦っているところまであとわずかな距離で、バーナッドは彼の前に妨げる。


 「こちらで待ちましょう」バーナッドはアルタイルを見つめる。その視線は言葉の代わりに、『これ以上行かせない』という意味が伝わってくる。



 「分かっている!あまり俺に近づかないで、ロスがラーカインを始末して、次はお前だから」アルタイルはバーナッドに叫ぶ。



 バーナッドは微笑んで答えた。

 「その時はそなたの相手にしますよ」



 その後、土王と風王は何も話さずに、戦いを見続ける。二王は今回の戦い、レイサックは確実に負けると分かっている。


 けれど、水の魂が解放出来たように奇跡のようなことが起こるかもしれないと風王が期待している。
 



 一方、レイサックとラーカインの戦いはさっきから始まった。


 水の魂を開放したレイサックは、バーナッドが回復してくれたおかげで、身体が完全復活し、力は前より三倍以上も増えてきた。だが、それはまだラーカインには敵わない。


 レイサックはその力の差が十分わかっている。彼は剣を振りながら、力も遣っている。


 「ラーカイン!覚悟!!!!」何度も剣を振り回し、炎王の首と心臓を狙ったが、すべてラーカインが簡単に防御できた。


 「力は増えたが、剣の遣い方はまだ鈍い」ラーカインはレイサックの剣を受けながら、相手を見下す。



==3月24日更新==

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あきゅろす。
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