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FATE【BL】
第25話 10頁
一方、土帝国の土欄殿に戻ったラーカインとバーナッドはの中の内苑に着き、炎王は炎の剣で、封印手錠と封印鎖を切った。

 「こんなもん、自分で切れるんじゃないか、バス」ラーカインは親友に言った。土王のような強力を持っている者ならば、この程度の封印を切ることは難しいことじゃないから。


 バーナッドは少し微笑んで、その質問に答えた。

 「私は切りたくないですから。そなたは私を助けなくても良かったのに、ラーク」深くため息をついた土王。

 「俺は余計なことをしたというわけ?助けねば、今お前はもうこの世にはいないぞ!ありがたく思え」ラーカインは眉を寄せ、怒ったより親友にからかうような声。

 「そなたに頼んだことはあるまい」バーナッドは即答した。



 答えを聞いたラーカインは、今回親友を見詰め、真剣な顔になった。

 「お前がアルタイルめの為に、本当に死ぬつもりだったか?」今回はさっきの質問と違い、事実を求める質問である。

 バーナッドも同じようにラーカインを見詰め、言う。

 「そうです」迷わずに自信に満ちた声で答えたバーナッド。



 炎王は大きいため息をつき、頭を掻いた。

 「はああああ・・・・・俺はお前の愛が理解できん。なぜ死ぬまでしなければならんか。一晩だけ、お前満足か?」

 その質問に、バーナッドは自分の親友が既に、その夜のことを推測出来ると分かり、素直に答える。


 「大変満足でした。特にあの若水王の前に告白まで出来たとは案外でした。それに、私は愛しい人を幸せになってほしい」バーナッドがその夜と国賓室にいた時のことを思い出し、幸せそうに語った。


 「俺とは正反対だ!俺のモノならば、誰に触らせん!奪いたい者がいれば、全て殺してやる!!」ラーカインは自分の愛の仕方を語った。

 そして、二王の目が合わせ、クスクスと笑った。親友である二王は正反対な性格だけではなく、愛の仕方までも正反対ということが分かったから。

 特に、現在二王は親友だが、実にラーカインを育っていたのは、誰でもなくバーナッドである。育てると育てられた者は、ここまで正反対になるとは大変珍しいこと。


 バーナッドは笑っている間に、もう一度親友を見詰め、今回土王からの真剣な質問である。

 「そなたがあの夜のことをご存知ならば、なぜさっき言わぬ?事実を言えば、そなたはレイサックと戦う必要があるまい」

 この疑問を知りたいのはバーナッドだけではなく、今レイサックと一緒にいるアルタイル風王も同じ。広場にいた時、風王は自分の秘密が公開されると考えたが、ラーカインはそうしなかった。


 炎王は再び深いため息をつき、真剣な顔に戻った。

 「当り前だろう!お前が死ぬほど守りたい秘密ならば、理由はどうであれ、あんなところで言ってはいけないだろう」ラーカインらしいな答えであった。


 確かにラーカインは残酷で、無慈悲な王であるが、親友のことなら、非常に信頼できる王である。今回はレイサックとそこまでやったのも、他に方法がなかったから。そのままアルタイルを待てば、バーナッドの首が斬られてしまう。


 「感謝します。ラーク」愛している者を傷つけるまで、秘密を守ってくれた炎王に、土王が少し頭を下げ、感謝を言う。

===11月28日更新===

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