[携帯モード] [URL送信]

BSR倉庫
バレンタイン【破】
※あらすじ
(幸村:咲耶殿のチョコを賭けて…勝ぉおお負ぅうっ!)
(佐助:あながち間違っちゃいないけどさ…)

◇◇◇◇◇

カラ、カラ、カラ…

金属バットが廊下を滑る音に元親は冷や汗をかいた。先ほど飛んできた硬式ボールは、下手すれば顔面直撃。つまり相手は本気だという事だ。
しかし、こんな事で気後れするタマではない。

「おぅおゥ…物騒じゃねぇかチョコの一つや二つでよォ…」

「生憎、その一つが俺にとっては代えが効かねぇもんでな」

金属バットを引きずって現れたのは、本命の政宗ではなく片倉小十郎だった。しかし相手にするのは危険だと元親は思った。何故なら。

「極殺モード…だと…」

「…地獄の門の開け方、教えてやる」

「じょ、冗談じゃねェ…!」

慌てて教室の窓から、どこかに繋がるロープを掴んで振り子の原理で逃亡する元親の後ろから。雷が走り、ロープを焦がして脆くなり、やがて切れた。
「ちっくしょォ…!」

悔しげに小十郎を睨む元親はしかし、今度は漁の網のようなものに身を包んで、下の階へ非難した。

それを見ていた小十郎は、またカラカラと音をたてて後を追う。

「待っていて下さい…政宗様…。必ずや、咲耶のチョコは死守してみせましょう…」

そして、貰われるべき人の所へ。

◇◇◇◇◇

「失礼しましたー」

保健室を後にした咲耶は、自らの教室に帰るべく踵を返した、ら三成がそこに居た。

「あ、三成…ちょうど良かった!」

「咲耶、それより貞操は無事か」

「なんでこんな短時間で貞操奪われるんだよ。…今日さ、バレンタインだよ!」

三成の眉がピクリと動き、咲耶がへらりと笑う。

「手伝ってくれないかな…?」
「手伝う、だと…」




[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!