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BSR倉庫
Xmas(従者ズ)
※パラレル設定
※マンションとかに住んでるハズ。

―――――――――
【オトンとオカンとXmas】

クリスマスイブ。
咲耶は友人たちとのクリスマス会帰りで夜10時を過ぎてしまっていた。

「うへへ〜っ冬らのにあったかい!」


そして、できあがっていた。


「あれ、大丈夫?」
「顔真っ赤だね、かっわいい〜」


道端できゃっきゃっと、笑っていた咲耶を同クラス男子が介抱しようと、腕をとる。

「うへへ〜っ」


無邪気に笑う咲耶に、自然と頬が赤くなる同クラス男子。
「このまま、家来る?」
「まじかよ!俺も行く…」


「はい、うちの姫さん返してね?」


「「うわっ」」



ニコニコと、笑顔の佐助は。
現代風の服で、咲耶を(いつの間にか)お姫様だっこしていた。

「悪いね〜少年たち。クリスマスはオレ様が先約してるからさ!文句なら、こっちの旦那に言ってよ?」


「……」


後ろに控えていた小十郎が、静かにガンを飛ばしている。
少年たちは震え上がった。


「そっちの道の人?!」

と言いながら。少年たちは逃げ帰った。


*****

背中に咲耶をおんぶして歩く小十郎に、佐助は「代わろうか」と尋ねて、断られる。

「しゃすけー」


「はいはい、姫さん。」


「こじ、ろー」


「…この馬鹿が」


「うへへー」


*****
【帰宅した】

寝転けた咲耶を下ろそうと、小十郎は屈んだが……「なんのつもりだ咲耶……っ!」

離れない。
しっかりと小十郎の背にくっついた咲耶に、佐助は大笑いした。

「旦那、似合ってるよ!オカンの称号は右目の旦那のもんだ」

「いらねぇ!」

小十郎の怒鳴り声に咲耶が目を覚まし、途端に泣き出した。
「…い、らないの?」

「てめぇは泣くな!」

「らっ、て…!」


狼狽した小十郎の背から、佐助が咲耶を引きはがした。
「はは、姫さん…タチの悪い酔い方するんだな」

「よってらい!」

「黙ってろ酔っ払い…猿飛、いつまでそいつを抱えるつもりだ?」


小十郎の問いに、佐助は「うーん」とさほど悩んで無さそうな声を上げて…

ニヤリと笑った。

「なぁ、姫さん」

「らに、しゃすけー」


いたずらっ子っぽい笑顔で、佐助はーー
「楽しい所行こうぜ〜!」
「うん!」

「猿飛、貴様ぁああ!」



佐助は、笑いながらーー窓から夜の街へと消えた。小十郎は、青筋をたて怒りながらも…
「鍵、はーー植木鉢の下に」
きちんと、鍵を閉めて家を出た。

*****
【駅前】
「面白い世界だよな、これが日の本の未来ねぇ」

「しゃすけー」

おんぶされていた咲耶を、隣に座らせて。周りを見ていた佐助だが…咲耶の様子に、くしゃ、と笑顔になった。

「はは、有る意味…未来で良かったね、姫さん?」


夜中でも明るい、こんな世界じゃ。うっかり手を出そうものなら犯罪者である。
咲耶は、安心しきったように寝息をたてだした。
その事に、少しムッとする佐助。

「…意識されてないって事かね、こりゃ…。なぁ、姫さん…」

冷たい微笑みを浮かべた佐助は…眠る咲耶に、キスを落とした。

「オレ様だって、男だよ姫さん」



「み、つけたぞ真田の忍…!」
「あれ、遅かったじゃん右目の旦那ぁ」

「忍が本職のてめぇと一緒にするな…」



言い争う二人をよそに咲耶が目を覚ました。
「ふぁ…!頭痛いなっ!

って…、
小十郎!佐助!見て見て!」


咲耶が指し示す方向にはーー、LED電球の眩しい、ツリーがあった。


「…おい真田のしのb」

「だから言ったじゃないの〜『楽しい所』ってさぁ。
まさか、旦那…やらしい事考えてたんじゃないの?」

「…ばっ、馬鹿言え」



「ほら、行こうよ二人共!」


少女の声に動き出す、家臣二人はーー少女の手をとり、
三人並んで光る街へとーーーー「咲耶ぁああぁあ!」

「あれ、お兄ちゃん」


二人と繋いでいた手を、手刀で外されてーー
「咲耶はまだ16です。ウチは10時以降は外出禁止なんで、回るなら従者同士で回って下さいね、ハァハァ!」


腐男子は生き生きしていた。



―――――――――
…現代兄が生き生きしてます(笑)
オチは持っていくぜーー。



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