inviso firmamento(嫌われた大空)
6
「わかりました、是非お願いします」
そう先に答えたのはツナだった。
さつきは彼を驚愕した顔で見る。
「マネージャーで良いの? 他に入りたい部活は無いの?」
「良いんだ。 どうせ運動も勉強もダメだから、人の役に立てる事が出来るならやるだけだよ」
彼の発言を聞き、今吉は首を捻った。
そんな相手にツナは話し掛ける。
「ダメですか?」
「いや、そんなに謙遜する奴は初めて見ただけや」
「謙遜じゃなくてほんとにダメなんですよ」
彼はそう言って苦笑した。
そんなツナを見たまま今吉は口を開く。
「そうなん? ……ま、とにかくよろしゅうな。 桃井さんはどうするんや?」
「特に入りたい部活は無いですし、大ちゃん達が入るなら」
彼女がそう言った直後、青峰が戻ってきた。
彼はさつき達に猛スピードで近づく。
「――『特別扱いはしない、他の1年生同様に入部試験を受けろ』、って」
「そっか、頑張ってね」
ツナがそう励ますと、少し落ち込んでいた彼は頷いた。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!