inviso firmamento(嫌われた大空)
3
教室で入学式が始まるまでの間、ツナ達3人は偶然にも近かった窓側の席で会話していた。
周りが騒々しい為、彼等の声は思っていたほど通らない。
それを良い事に、ツナと青峰は朝言いそびれた事実を桃井に告げた。
2人の言葉を聞いた彼女は唖然とした様子で口を開く。
「沢田君がマフィア、ねぇ……」
「初めて聞くとやっぱ信じらんねぇよな? さつき」
青峰が尋ねるが桃井は答えなかった。
『よほどショックだったんだよ』とツナが彼に言った直後、彼女は『別に』と否定する。
「そうでも無いわ」
「――え?」
「中学時代、沢田君の情報を集めてる時にね。 リボーンさんと繋がる情報がなくて困ってたんだけど……そういう事なら、一般人の私が調べられないのも納得だわ」
その言葉に、ツナは絶句した。
そんな彼を見て青峰は珍しく苦笑する。
「心配なかったな、ツナ」
「大丈夫。 誰にも口外なんてしないわよ」
桃井はそう言って笑った。
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