inviso firmamento(嫌われた大空)
2
時が経ち、朝8時頃。
ツナは桐皇学園高校の正門前にいた。
そんな彼に近づく、2つの人影。
「よぉ、沢田」
「っ!」
突然話し掛けられたツナは息を呑み、慌てて声の方を向いた。
相手の顔を確認してホッとしたのか、彼は笑顔で口を開く。
「青峰君、桃井さん!」
「おはよう、沢田君」
桃井はツナに呼ばれると、挨拶して微笑んだ。
彼等3人はそのままクラス分けの書かれている場所に向かう。
「俺は……お、3組だ」
「私もね」
「――もしかして、皆3組?」
「て事は沢田もか」
青峰の言葉にツナが頷くと、彼は少しホッとした様子を見せた。
そんな青峰に桃井が問い掛ける。
「何でそんなに心配してるわけ?」
「あー……言っていいか?」
「仕方ないよ、それに桃井さんなら他人には言わないだろうし」
「ねぇ、だから何でそんなに厳重に警戒してるわけ?」
彼女の言葉が先程と変わると、ツナ達2人は苦笑した。
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