Subsequent Descent 3 「俺の覚悟次第、ですか?」 慶喜が繰り返すと、タルボは頷いた。 そうしてから羽織っている上着の中を探り出す。 何かの羽や薬がある中、彼は小さい金属の塊を取り出した。 それを手に取ると彼は慶喜の目を見る。 と言っても、彼の目は隠れているのだが。 「少しばかり待っておれ。 すぐに直して来る」 そう言うと同時に彼は部屋を出た。 残されたのは慶喜と、紅蓮。 「紅蓮さん」 「何だい? 慶喜君。 ーーあ、さん付けも敬語も止めてよ?」 「……わかった。 紅蓮、一つ質問がある」 『質問?』と語尾をあげて首を捻る紅蓮を見ながら、慶喜は小さく頷いた。 「何で、マーレリングを持っているのか」 「手っ取り早くわかりやすく言うとすれば、封印を解いてもらったのさ。 日本にくる前の『虹』の『大空』にね」 「っ! そんな事、出来るの?」 彼が思わずそう尋ねると、紅蓮は笑った。 「みんなして生まれ変わりなんだよ? 出来るに決まってるじゃないか」 [*前へ][次へ#] [戻る] |