Subsequent Descent
10
「で、ひびが入っただと?」
リナーシタはそう言うと慶喜の右手首を掴んで自分に寄せた。
少し見た後、彼はゆっくりと口を開く。
「おいおい、ガチかよ。 仕方ねぇな……ヨシ」
「は、はい」
彼が返事をするとリナーシタは紙に何かを書いてよこした。
「ここに行け、直してもらえる」
受け取った紙には何故かデパートがあるはずの住所が書かれており、まさかと思った。
しかしリナーシタに睨まれた為、慶喜は慌てて走る。
しばらくして、彼は並盛神社にたどり着いた。
「多分ここから繋がってるよな……」
そう思って慶喜は境内を回る。
しばらくして、地下に向かう階段を見つけた。
「――あれ?」
しかしそこで気づいた。
ここから降りると、たどり着く先は――風紀財団ではないか、と。
「まぁ良いや、急いでるし」
そう呟いて、慶喜は階段を駆け降りた。
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