Subsequent Descent
3
そんな時だった。
「何甘い事言ってんのさ、お兄ちゃん達」
慶喜の真後ろから、彼らより幼いだろう少年の声がしたのは。
彼がゆっくりと振り向くと、そこにいたのは小学生位の楽しそうに笑う少年。
「き、君は?」
「あ、ボク? ボクはリアン・アンビシオン。 ボヴィーノの現ボスの息子だよ」
「っ!?」
皆が同時に息を呑むのが慶喜は嫌でもわかった。
サラリと言った張本人は、何でもなさそうな顔をしている。
ボヴィーノという事はこの少年もマフィアなのだ。
「ねぇお兄ちゃん、沢田慶喜で間違いない?」
慶喜は考え事をやめ、ふと顔をあげた。
気づけばリアンが少しだけしゃがみ込んで、彼と目線を合わせていた。
頷けば『やっぱり』と言って微笑む。
「何で、俺?」
「まだわかんねぇのか、ダメヨシ」
そんな声がして、リアンの後ろにリナーシタがやってくる。
途端、彼がビクッとした。
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