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Subsequent Descent
2
「な、何で鼎が!?」

 慶喜は初め、何故鼎が動けているのか全くわからなかった。
しかし先ほどの綱吉の言葉とこの状態から考えると……鼎が、『雨』という事になりかねない。

『慶喜君、箱を開けてもらえるかな? どうやら俺たち歴代の意思は、リングと守護者にしか触れないみたいだから』

綱吉に話し掛けられてハッとした彼は、卓球台に置いていたボンゴレリングの入った箱に慌てて手を伸ばす。
慶喜は箱を見ていたのでわからなかったのだが、そのマークを見たのか鼎が口を開いた。

「……ボンゴレ?」
「っ! ……これの事?」

彼が紋章の『VONGOLA』と書かれている所を指差すと、鼎は頷く。

「俺、それを知ってる気がして……それと、今誰かの声がしたんだけど」
「っ!」

慶喜と綱吉は、ほぼ同時に息を呑んだ。
もし、リングをしない限り声だけで姿は見えないのだとしたら。

「鼎、これ着けてみてくれるかな?」

彼はもう確信していた。
鼎は、守護者だと。

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