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Subsequent Descent
2
 慶喜は、行人に言われた通りに晴れのボンゴレ匣を渡そうとした。
実はリングと共に何故か晴れの匣だけが手渡されていたのである。
しかし、よくよく考えれば晴れの匣はカンガルーのはずだ。
加えて、何故行人は知っているのだろうか。
そう思って、彼は渡すかどうか悩んでいた。
そんな間にも、相手は手を差し出している。
慶喜が思わずうろたえた時だった。

「何やってんだ、ダメツナ……いや、ダメ『ヨシ』か」

何処か懐かしい気がする話し方の声が、彼らの耳に届いたのは。

 慶喜達が声の方をいっせいに見ると、彼らを見てニヤリと笑うボルサリーノを被った男がいた。
その後ろには緑の髪を後頭部の上側で纏めた白衣の男と、セミロングの黒髪を後頭部の下で束ねた少女。
何処か見覚えがある気がして、慶喜は首を傾げた。
彼の視界に入った輪廻は、緑髪の男をじっと見ている。
相手はその視線に気づき、苦笑していた。

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