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Subsequent Descent
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「霧って事は幻術系?」

 ルーナが霧蝶を見て油断している隙に、慶喜は張り巡らされているワイヤーを炎で焼き切った。

「げっ!」

焼かれた後で彼女は気づいたが時すでに遅し。
慶喜はグローブから炎を消して、ルーナが構えたナイフを手からたたき落とした。
片手に6本ずつ、計12本という本数を普通に持っていた。
さすが切り裂き王子――否、切り裂き姫と言ったところだろう。

「霧蝶、『霧の夢(ソーニョ・ディ・ネッビア)』」

彼がそんな事を考えている間に、骸が口を開いた。
途端に蝶から霧の炎が広がっていく。

「さ、幻術で僕らの幻覚が現れます。 透明化している今の内に逃げますよ」

彼に小声でそう言われて、慶喜達は普段の姿になり慌てて逃げ出した。
その後の事は、知らない。

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