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Subsequent Descent
2
 輪廻がリングに灯した炎を匣に注入すると、少しして骸の匣動物である霧フクロウが現れた。

「ムクロウ、形態変化」

彼がそう言ってすぐムクロウは魔レンズに形を変える。
それで辺りを見回した直後、輪廻は突然背後に向かって肘鉄砲を放った。
するとさっきまで前にいたはずのソーニョが現れ、『ゲロッ』と棒読み過ぎる悲鳴をあげる。
ふと前を見れば彼の姿は跡形もなかった。
幻覚か、と納得した後に慶喜は地面を踏み切り、少し離れたルーナの方に走る。
彼女は慌てる様子もなくただこちらを見ていた。
ルーナの目の前まで来ると、何かで頬が切れて慶喜は立ち止まり口を開く。

「……まさか」
「さっきそいつが言ってたじゃん。 ま、今は姫だけど?」

そう言って彼女は愉快そうに笑う。

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あきゅろす。
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