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Subsequent Descent
7
「何、邪魔するのかい?」
「い、いえ……」

 慶喜はどもりながらも否定すると相手に雲のリングを差し出した。
それを見て輪廻はニヤリと笑い、潤弥は少し目をやる。

「これを、着けて欲しいだけです」
「何で僕に?」
「貴方が……いえ、貴方なら適任だからです」

彼の言葉の意味は理解できなかったようだが、相手はリングを受け取って右手中指に嵌めた。
それを確認した直後、慶喜は賭けに出る。

「鵙さん、自分は最強だと思いますか?」

突然そんな事を口にした慶喜だったが、何も今の言葉を無意味に出した訳ではなく、きちんとした理由と考えがあった。
潤弥も生まれ変わりだとするのならば、炎を出す為に必要なのは覚悟ではなく



「当たり前でしょ? 草食動物に僕が負けるわけないじゃない」



ムカつきだからだ。
慶喜の言葉にムカついたのか、潤弥の嵌めている雲のリングから炎が溢れ出した。

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あきゅろす。
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