大空を守護する者達
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「あぁ、ボンゴレの技術者の奴らは誰ひとり関わってないらしくてな……ありうるのは、お前だけなんだとよ。 ヴェルデ」
そう言われたヴェルデは短い溜息を吐いた。
彼はずいぶんと嫌そうな顔で口を開く。
「確かに、その機械は作った。 しかし無くなったんだ、忽然とな」
『無くなった』と聞くと皆驚いた。
厳重な警備体制が敷かれているはずの彼の研究所から物が無くなると言う事は、よほど腕の立つ者が入り込んだか内部犯である事を意味するからだ。
加えてヴェルデの研究所に一番近い施設は、ボンゴレとアルコバレーノが共同で所有する物。
「――盗まれた可能性も考えておくべきだな」
ラルがそう口にすると他のメンバーは同意した。
そんな中、スカルが気まずそうな顔をしているのに風は気づく。
「どうしました? スカル」
「あ! その、なぁ……噂なんだが」
「良いから、さっさと言え」
リボーンが軽く脅すように促すと相手はびくついた。
スカルは少し間を開けてから口を開く。
「両方のアジトに、『同じ時間に』不審な奴が入っていくのを見た奴らがいるらしいんだ」
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