大空を守護する者達 T 白と茶色と黒の共演 「来ないじゃないですか。 ガセでは無いにしても、彼も人使いが荒い……」 アジトに認識妨害の幻術をかけた後、骸は外で某ファミリーのボスが来るのを待っていた。 しかししばらくしても相手が来ない為に思わず愚痴をこぼす。 その時。 「そんな事言って良いの? 骸君」 相手が眼前に現れた為、骸は思わず一歩下がって苦笑した。 しかしそこは守護者の意地か、口元に笑みを浮かべていつもの調子で相手に話し掛ける。 「部下をわざわざ使わない方が良いと思いますよ? ――白蘭」 「んー、使わないと腕が鈍るって言ってるんだけどなぁ、幻ちゃんは。 骸君は平気なの?」 「彼と僕は違いますから」 『もちろん、良い意味で』と付け足し、相手の発言で少しホッとした骸はいつものようにクフフ、と笑った。 [次へ#] [戻る] |