7 爺さんはいきなり両手を広げたかと思えば口を開く。 「我が世界の知識を彼等に」 直後、頭に普段じゃありえねぇ位の痛みが走った。 ボスは眉間にシワを寄せるだけだけど、ルッスーリアやスクアーロは頭を押さえてたし、俺も含めた残り3人なんか、思わず声をあげた。 しばらくしてそれが収まると、スクアーロが口を開く。 「いきなり知識を与えてんじゃねぇぞぉ! おかげでウルテリアとか言う世界の言葉もわかるがなぁ!」 「言葉だけじゃなくて、社会についても色々な。 お、ギルドとかあんじゃん。 シシッ、おもしろそ♪」 その後に続いて俺はそう口にした。 マジで面白そうだと思ったしな。 周りはそれに頷くけど、ボスだけは違う。 「魔力は与えねぇんだったら、これで何かを俺達に渡すのは終わりじゃねぇのか?」 「あぁ、確かにそうだ。 だから――今から転生の儀を執り行う」 そう言った爺さんの雰囲気は、さっきまでとは打って変わり。 怖い位の神々しさと威厳に、俺は一般人にはわからない程度に気圧されていた。 多分、他の奴らも。 [*前へ][次へ#] [戻る] |