6 次に口を開けたのはルッスーリアだった。 「ねぇ神様、その世界はどんな所なのかしら?」 「――あぁ、やっと聞いてくれたか。 ルッスーリア君」 あ、一瞬眉間にシワ寄せた。 やっぱ君付けが嫌なのか? しゃあねぇじゃん、男なんだし。 爺さんはそんなあいつの表情に気づきつつもそのまま続ける。 「簡単に言えば、先程のフラン君の発言通りだね。 名はウルテリア、武器と魔法の世界だ! ただ、あちらにも裏社会は存在するし、禁止されている奴隷を未だに持つ腐った輩もいるがな?」 「――おもしれぇ」 俺らより少し前に出てそう呟いたのはボスだった。 「俺は行くぞ」 サラリと言って退けると、こっちを見てニヤリと笑う。 こうなったら、俺らには止められないな。 またこっちに背を向けるボスに俺は口を開く。 「なら、王子達は」 「従うだけですねー」 「当たり前だぁ!」 「いちいちうるさいぞスクアーロ」 「レヴィも同じような物よ?」 その横に並ぶように、俺らは口にしながら前に出る。 全員が並ぶと爺さんは口を開いた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |