4 少しすると、爺さんは『そう、転生だ』と繰り返した。 「あー。 ネットでそんな感じの小説を見た事がありますー」 カエルが口を挟んできたから、俺は近づいて口を開いた。 「何お前。 そういや六道がいつも休みの日に部屋に篭ってるっつってたけど、まさか」 「ネットサーフィンですー。 術士って変装とか重宝されますから、情報勝負なんですよー?」 そう言ってあいつは首を傾げたけど、正直どうでも良くて『へぇ』と呟いた。 すると、俺達の会話を聞いていたのか、それとも会話が偶然聞こえたのか。 レヴィがカエルを見て口を開く。 「どう言った内容だったんだ? フラン」 「武器と魔法の世界に転生した主人公が、腐った貴族を倒したり、色々あって魔力のない通称『魔盲』の魔力をどうにかして開眼させたりしてー、結局は世界を救う話ですねー」 相手の問いに、カエルは意外に素直に答えた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |