3 「それなら」 と呟いて、ボスは口を閉ざした。 古傷は少し減って、表情はさっきよりかはましになったボスを見て、スクアーロが珍しそうにしながら口を開く。 「ボスさんよぉ。 最後までちゃんと言った方が良いぞぉ?」 「それぐれぇはわかってる。 テメェは黙れ、カス鮫が」 そう言って、ボスはスクアーロの頭を殴る。 殴られたスクアーロは小さく呻いた後、ボスを睨みつけた。 でもボスは完全に無視して、また口を開く。 「別にどうだって良い。 愉快そうな方をてめぇが選べ」 「ほう、それで良いのか? ならば……」 そこまで言って、爺さん――神は一度口を閉ざした。 にやりと笑った後、爺さんは続ける。 「転生、してみないか?」 「転生?」 偶然、ボス以外の全員がハモった。 俺等を見ながら爺さんは愉快そうに笑う。 でもその目は真剣だった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |