23 「――『カルマ』で良いか?」 レヴィが聞くとガキは目を見開いた。 俺らの事をしばらく見回した後、口を開く。 「――ぼくの、なまえ?」 「そうですよー。 嫌だったら嫌って言ってくださいね?」 「ぼく、いやじゃないよ」 カエルの言葉を聞いて首を横に振りながらそう言ったガキは、少し間を置いてから続けた。 「――おにいさんたち、ありがとう」 普段礼を言われるどころか怨まれる事しかない俺らは、思わず驚いた。 ――何か違和感あんだよな、礼を言われるとか。 ただ1人、ボスだけは普通にしてるけど。 「決まったな。 ――カルマ、来い」 ボスがそう呼ぶとガキ――カルマはすぐに駆け寄った。 近づいてきたカルマの頭に手を置くと、ボスは言ったんだ。 「お前は1人じゃねぇ」 と。 [*前へ][次へ#] [戻る] |