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11(ナレーター視点)
 数時間後、ラインラント男爵家の書斎には家族全員が集まっていた。

「地下牢のあいつらをどうするおつもりですか? 父上」
「あぁ、あの森の奥で捕まえたとか言う黒ずくめ集団か。 最近領地内で泥棒が起きているが奴らだろう。 違ったとしても、疑われるような行動をする奴らだ。 どうせろくな集団じゃない」

ラインラント男爵がそう言えば周りの面々は納得して彼を持て囃した。
直後その部屋の扉が勢いよくノックされ、娘が了承すると牢屋番の兵士が慌てた様子で入ってくる。

「だ、旦那様!」
「何ですの? 慌ただしい」

夫人がそう言うと、兵士は部屋の中にいたメンバーを確認して落ち着いたようだった。
すぐにいつもの調子で冷静に口を開く。

「地下牢の男達が逃げ出しました!」
「何!? すぐに兵達を捜索に回せ!」
「はっ! 書斎の守護に数名を残し、その他を全て捜索に回します!」

言った後、その兵は部屋の隅にあったパイプの蓋を開けた。

「伝令、伝令! 地下牢にいた黒ずくめの男達が逃走した模様! 至急捜索せよ!」

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あきゅろす。
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