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蛇に睨まれたカエル
どうしてこうなった?いくら考えても答えはでてこない。迷宮いりだ。



今日もいつも通りの時間に起きて、顔洗って、眠気覚ましにテレビを見ながらご飯をたべて、念入りに化粧して(サービス業は顔が命)、いつもの時間に出発。予定通りに仕事場について、着替えて身だしなみを整えたらさあ出陣。笑顔でお客様をお出迎え。



特に問題なく午前中が過ぎて、まあ仲の良い同僚とご飯をたべながら、あの選手がかっこいい、この間登録した選手はなかなかだといつも通りな会話をしながらお昼ご飯をすませ、さあ午後もがんばろうと気合いを入れた



もうすぐ今日の勤務も終わるな〜と思いつつ夜ご飯の献立を考えていたら人の気配がしたので、もうちょっとだ、とドアを開けて笑顔で対応、上へ参りますとお決まりの台詞で始まり、またのお越しを〜とお決まりの台詞で終わるはずだったのだが…中々エレベーターから降りない客、不思議に思いつつ振り返りながら着きましたと声をかけようとした瞬間、肩を掴まれて向かい合わせにさせられた。なんだこいつと思いながらも、どうなさいましたと声をかけようと視線を合わせて後悔した。











そして今……

やばいやばいやばい、今までこの闘技場で
エレベーターガールを数年間やってて、危ないヤツなんてたくさんみてきたけど……こいつはやばい、目が、オーラが、まさに蛇に睨まれたカエル状態だ。どうしようと考えているとお客、いや顔にピエロみたいな化粧?をしている男が唇を舌でなめて笑いながらこう言った。

「いいねぇ、きみ…実においしそうだ…」

く、喰われる……ッ!!と身の危険を感じて若干涙目になっていると男が笑を深くして
そんなに興奮させるなよと意味不明なことを言って顔を近づけてきた。



やばい!今日何度も頭で繰り返したことを思いながら、この男が客だとかそんなことは考える余裕もなく気がついたら足をおもいっきり振り上げていた。

















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