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春眠暁を覚えず3


家に帰りつき、時間を見ると17時を過ぎたところだったが、少し早くてもいいか、と適当にご飯を済ませる。

面白い子達だったなと思い出しながら、気持ちいい気温に負けてゴロゴロしていると携帯が鳴り出した。
どうやら着信のようで確認するとヒソカだった。


「もしもしー」

「…なんだか、眠そうな声だね」

食事に誘おうと思ったけど、今夜はやめておこうかな、とヒソカが言うので、んー、と生返事をしてから昨日の残りのカボチャの煮物ならあるけど、食べる?と言ってみた。









それから30分ほどで家に着いたヒソカにご飯と味噌汁、カボチャの煮物と漬物を出した。
向かいに座ってヒソカが食べるのを眺めながら、今日の事を話す。(助けられたことは省いた。何か小言言われそうだし…)


「もう笑顔が可愛くて可愛くて、あんな弟いたらいいだろうなあ」

「そんなに可愛かったのかい?」

「もお、すっっっごく」

私の話を聞いて、ヒソカは妬けるなあ、なんて笑いお茶を飲む。空っぽになったコップにお茶を注ぎながら、あーはいはい、と適当に返事をした。


ごちそうさま、とヒソカが手を合わせたので、お粗末さまでしたと返す。




私の家は和室があるのでそこで座って食事をとる。(アパートの決め手は実はそこだったりする)
なので今、お腹いっぱいになって眠くなったのかヒソカが横になっている。
私もテーブルを挟んで寝転がっているので人のことは言えないが、


「ちょっとー寝ないでよー」

と、ヒソカの足を軽く蹴る。が、何の反応もない。
ありゃ、ホントに寝ちゃった?と思いながら体を起こしてヒソカの顔を除きこんだ。

じーっと観察する。人形みたいな顔、今日は化粧が落とされていないから尚更だ。白いし
珍しい、と思いながら腰をあげる。
化粧ポーチを持ってきてまた腰を下ろす。
ポーチからメイク落としを取り出し、1枚手に取り顔を拭いていく。全部落とし終わり、使ったシートをゴミ箱に投げ入れた。ナイス



ヒソカの顔も観察し飽きたのでまた横になる。
そういえば、黒髪の男の子が借りを返すとか言っていたなー、とちょっと眠くなった頭で思い出す。
よくわからなかったけど、もう一度借りを返す前に会えたらいいなと思う。


この暑くもなく寒くもない丁度いい気候に勝てるはずもなく、夢の中へ旅立っていった。






















(あ、名前聞くの忘れてた……)



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