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あなたを想う

 松葉は生徒をズルズルと引っ張ってこっちに向かってきて机に紙を一枚叩き付けた。

「榊、今すぐにこれにサインをくれ」

「てめぇ、俺に命令すんのかよ」

「いいから、読んでサインを書け」

 松葉に言われ机に叩き付けられた書類を見ると、眩暈がした。生徒会役員である者が他の生徒に頼み一般生徒を襲わせた…だと!くそっ!何を考えているんだあいつらは!?この学校の中心である生徒会に泥を塗りやがった。自分達で自分の価値を下げたこともわからねぇのか…

「ちっ!!襲われた生徒はどうなったんだ?」

「襲われたのは、ここにいる佐久間 暦だ。幸い風紀と他の生徒が近くにいたため無事だ」

 松葉はさっきから後ろに隠れている佐久間を引っ張りだした。

「佐久間 暦だと?鷲見といっつもいるそいつが襲われたのか?」

「ご迷惑をお掛けして、すみません…」

 俺が佐久間を見ると、佐久間は少し俯いて申し訳なさそうに謝った。

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