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お互いの恋愛事情【連載中】
保健室

保健室のドアを静かに開けると、中はシーンと静まり返っていた。




先生、いないんだ。
体温だけでも計らせてもらおうと思ったんだけど…。




体調が悪いと自覚したせいか、寒気がひどいし、胃も今朝より痛くなってきた気がする。



とりあえず、先生が来るまで少し横にならせてもらおうと、勝手にカーテンに仕切られた真っ白なベッドに潜り込んだ。


きしむパイプベッド。
ほんのり薬品の香りがする冷たいシーツ。

無機質な感じのするソレも、自分の体温で徐々に温まってくると急に眠気が襲ってきた。





「…あ。」


そうだ。
メガネ外さないと…。


身体を起こすのもダルくて、ベッドの横にある棚の上に手探りでメガネを置き、
白い枕に頬を押し付けると、一気に身体の力が抜けて…。






制服がシワになることなんて気にするヒマもなく、あたしは一瞬で眠りについた。




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あきゅろす。
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