[携帯モード] [URL送信]

お互いの恋愛事情【連載中】
言葉と共に

なんで、あたしが。
なんで、不良の森川マサトに。
なんで、そんなことを言われなきゃならないのか。



あたしと森川マサトは、席が隣同士ってだけでロクに会話をしたこともないような関係。

あたしが『ウワサ』と『隣の席から聞こえてくる会話』でしか森川マサトのことを知らないように、森川マサトだってあたしのことをその程度しか知らないはず。

というか、
地味に生きてるあたしには、森川マサトみたいな『ウワサ』もなければ、隣の席に聞こえるほどの大声会話もないから、森川マサトはあたしのことなんて何も知らないに等しい。


なのに。

なんでそんなヤツにそんなことを言われなきゃいけないのか。




体調が悪いせいか、
予期せぬ発言に驚いたせいか、
相手が関わりたくない不良の森川マサトだからか、
あるいは、
図星をつかれたせいか。




「…ほっといてよっ!!!」



いつもなら完全にスルーしていたはずのこの状況で、思わず言い返してしまったあたしは、




「あたしのことなんてどうでもいいでしょう!?」



頭に血が上り、興奮し過ぎて…、





「あんたみたいな、遊び人、に………っ、」

「…………小林…、さん…?」


「……うっ、」

「待…っ……。」





さっきまで顔を埋めていた森川マサトの広い胸元めがけて、





「……っぐ…、」

「ちょっ…!!!」


「……うぇっ…!」

「………〜〜っ!」








胃の中のものまで、ぶちまけていた。




[*前へ][次へ#]

10/53ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!