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素直なアマノジャク【連載中】



放課後、週に3日間。
バイト禁止な学校にバレないように学校からちょっと離れたファミレスでバイトしているあたしは、
今日もそのファミレスのフロアに立ってせっせと働いている。






よく来るお客さんは、自然と顔も覚える。



少しクセのある、薄茶色の髪。
大きくてキレイな目が印象的な、かわいい笑顔。

灰色のブレザーに身を包んだこの男の子は、あたしがバイトの日にはいつも見かける常連さん。



『お客さん』以上の特別な感情は何もないけれど、
キレイな顔だなぁとか、モテそうだなぁとか、そういう印象は持ってる。






「いらっしゃいませ。こちらへどうぞ。」



席に案内して、『愛想よく』を心掛け、マニュアル通りにテーブルにお冷やと御手拭きをゆっくり置くと、



「ありがとう。」

まだ幼さの残る笑顔を向けられ、こっちもまた営業スマイルを返す。








「ご注文がお決まりになりましたら…、」


いつものマニュアル通りのセリフを連ねて、
いつも通り背中を向けてテーブルを去ろうとすると。






「星野 千晴(ホシノ チハル)さん。」

「…、…はい?」


あたしは、自分のフルネームで呼びとめられた。





反射的に振り向いて返事をしたものの、超不審な目を彼に向けていたのかもしれない。




「ネームプレートに書いてある。」


ニコッと笑って『あたしの名前を知ってる理由』を説明してくれた彼の言葉に「あぁ、なるほど。」と素直に納得。


ストーカーとかじゃなくてよかったと、ホッと表情を緩めた瞬間―…、










「好きです。」


人懐っこい笑顔の彼は、そう言った。





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あきゅろす。
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