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素直なアマノジャク【連載中】
14

「……、…何で傘たたんでんの?」

「一緒に濡れてみようかと。」

「…なんで?」

「ちいちゃんが濡れたいっていうから。」

「…なんであたしが濡れたらあんたも濡れるの?」

「一緒に風邪ひくのもいいかなって。」

「……。」

「……。」

「…あんたバカじゃないの?」

「よく言われる。」

「でしょうね。」




余計なお世話もいいとこ。
迷惑極まりない。
完全な不審者。
変態。
ストーカー。
ここまでいくと通報してもいいレベル。






だけど。







「あ。ちいちゃんの携帯って防水?ここまでの土砂降りだと壊れるかも。」

「…っ!!!」

「……。」

「……。」

「……。」

「……。」

「カバンの中なら大丈夫だと思うけど。」

「…〜〜!」




こんなヤツのためにわざわざ通報して時間を取られるのもイヤだから、あたしは大雨の中ずぶ濡れになりながら全力で駅まで走った。




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