あたし限定ホストクラブ3
8
3−2の教室前には他校らしき女の子がたくさん並んでいて、廊下が通り抜け出来ないほど。
教室のドアには『ただいま40分待ち』と書いたプレートを持った黒い服の男の子が笑顔で対応している。
『3−2 執事喫茶』の看板。
なるほど。
このプレート持ってる男の子も執事らしく、よく見ると燕尾服を着ている。
「おかえりなさいませ。お嬢様。ただいま40分待ちになっておりますが、よろしいですか?」
にっこり笑った執事さんが、メモを片手に跪く。
「あ、はい。」
「では、お席が空き次第お呼びいたしますので、お嬢様方のお名前を教えていただけますか?」
「はい。」
と。
あたしとミチルが名前を言った瞬間、執事さんの手がピタっととまった。
「少々お待ちください、お嬢様。」
ニッコリ微笑んで教室に入っていき、何があったのかわからないままポカーンと待つこと数分。
「どうぞ。お席が空きましたのでお入りください、お嬢様。」
40分待ちだと言われたはずのあたしとミチルは、なぜかたった数分の待ち時間で、さっきの執事さんに案内され『3−2 執事喫茶』に入れたのだった。
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